Resonance Lab. レポート 2020/12/21
明日のターゲット
身近なZ世代のリアルに迫る
レゾナンス・ラボではこれまで、継続的に世代論研究を行ってきた。今回の調査ではメンバーの中で一番下のゆとり世代(Y 世代)よりさらに下のZ 世代の生の声を聞いてみた。レゾラボでは「1990 年代半ばから2000 年代半ばに生まれた世代」をZ 世代として捉え、この世代のリアルな声を集めるべく当社の若手社員の協力のもと調査を行った。本号での紹介はその一部となるが、今後継続してこのテーマを掘り下げていく。デジタル化の過渡期に生まれた世代としてメディアから注目されるZ 世代と、身近に存在するZ 世代にギャップはあるのかに着目していきたい。
※参考:1804 配信【世代論を超えて考えたい】、1904 配信【ゆとり的SNS マーケティング】
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「 身近な」Z 世代のリアルアンケート〈①入り口編〉

「 身近な」Z 世代とは
Z 世代の特徴として“ソーシャルネイティブ” “人種や性別にリベラル” “エシカル消費や環境問題への関心が高い” “ブランドよりも自分が気に入るかを重視”などが多くメディアに取り上げられている。しかし、これらの調査の多くは欧米のZ 世代や、日本でもインフルエンサーなどウェブメディアに積極的で海外の流行にも敏感な層を対象としたものが多く、身近に存在するZ 世代には当てはまらない価値観もあるのではないかと予想する。
レゾナンス・ラボの調査ではこのギャップに注目し、メディアではあまり取り上げられて来なかった「身近な」Z 世代のリアルを探っていく。
アンケートから見えてきたこと 〈①入り口編〉
Q1 ~ Q3 ではインターネット、スマホ、SNS に関する質問をした。Q1 は10 歳という回答が最多で、小学生時点ではまだiPad などのタブレットが登場していないことなどからゆとり世代である筆者との差もあまり見られない。また、Q2 は16 歳が最多で、これは日本で最初のiPhone 発売(3G、2008 年)より少し後のスマートフォンが浸透してきた時期と高校入学という節目が重なっていることが理由だろう。同じZ世代の中でも今回調査を行った層は生まれた時からスマホやタブレットでインターネットに触れてきた世代よりは少し上の世代であることがわかる。
Q4 では、ゆとり世代に見られる“頑張り過ぎない” などの特徴だけでなく、Z世代の特徴として挙げられる“多様性への寛容さ” などの回答も見られる。ゆとり世代よりもさらにZ 世代の方が多様性を重視するのは、Q3 で見られるようにリアルの知り合いだけでなく誰とでも繋がることのできるSNS の影響を受けはじめた時期が中高生の頃からか、大学生になってからかといった違いがあるかもしれない。
アパレルは販売不振といわれる昨今、Q5 では意外にも被服費が一位という結果となった。バブル世代の親から買い物好きという特徴を受け継いでいる可能性や、ファストファッションを好むゆとり世代との違いなど、興味深い回答が多く見られたため続編のレポートで詳しく報告したい。
Q6 ~ Q7 では価値観形成時期は中学生という回答が最も多く、次いで小学生、高校生、大学生が同率と結果は分散した。影響を受けた人については家族、友達、先生などの身近な人が上位に挙がっているが、中には「インフルエンサー」「WEB メディア」などの回答もあった。身近な人だけでなくネットを通して様々な価値観と出会う機会が増えたことなどから価値観の形成時期も多様化しているのかもしれない。
本号では入り口編として身近なZ 世代の価値観に関する考察を紹介した。引き続き調査分析を重ね、身近なZ 世代のリアルに迫っていく。
文章:大島 萌
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かとマpicks
バブル× 世界÷ 等身大+らしさ=Z世代? Z世代。ゆとりとどう違うのか、正直ほとんど理解できていない。アンケートを読むまでもなくまさに私の子供世代だと思うが、お互いに理解し合えないのも当然だと感じる。なんせ10 歳からネットを使い、10 代半ばでSNS経由で世界から情報を収集しているのだからそもそも繋がる環境が違いすぎる。その割に影響を受けるのは親や家族という答えが多いのはいったいどういうこと???そして、YouTube は調べ物をするところなのね。 |
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