関口裕太
「がんばれ、自分。」
自分に厳しく、
妥協しないデザインを
出身学部:建築学部
職種:クリエイティブ職(設計)
入社年:2016年
関口裕太が挑む、
理想と現実との着地点
空間の大きさも、役割も、
ひとつではない
空間づくりは、大小様々な規模の仕事があります。私がこれまで関わってきたのは、商業施設などの大きな案件だけではありません。喫煙所のように日常の中に溶け込む小さな空間もあれば、図書館などの多くの人が行き交う公共性の高い場所もあります。
規模や用途は違っても、空間にはそれぞれ与えられた役割があります。その役割にどう価値を加えるかを考えることが、デザインの仕事だと思っています。
遠回りだった時間が、
設計
の土台になった
学生の頃は、正直に言って、意匠性の高い案件への憧れが強くありました。ビジュアルが前面に出て、目に見えて評価される仕事に携わりたい。デザイナーを志す多くの人が、そう思うのではないでしょうか。ただ、入社してすぐにそうした案件に関われたわけではありません。最初に配属されたのは、商業施設の共通環境設計チームでした。ここでは、全国に展開される施設の中で、共通した機能やデザインを元に、効率的な設計をすることが求められました。ここでのプロジェクトでは、個性を出すことよりも、基準を揃えることが求められます。安全性、運用、メンテナンスはもちろん、多くの関係者との調整。地道に正確さを追い求めるという経験を通して、空間を点ではなく面で捉える視点や、利用者目線で設計する考え方が身についたと思っています。
デザインの責任は、次の
工程
まで続いている
現在は、案件によって基本設計から実施設計までを一貫して担うことがよくあります。コンセプトやビジュアルを考える基本設計のフェーズでは、デザインを突き詰めていきます。けれど、その判断は、次の工程である実施設計の自分に、そのまま返ってきます。今の自分が攻めた分だけ、実施設計の自分は苦労する。実施設計では、収まりやコスト、施工方法をどう成立させるか、現実的な判断がより求められるからです。それをわかりきったうえで、デザインを妥協しない選択をするべきである。そんなとき、頭の中で思うのが「がんばれ、未来の自分。」という言葉です。デザインを妥協することなく、実施設計の自分に厳しく、難しい課題を自ら作り、乗り越えていきます。描いて終わりではなく、その先まで責任を持ち続ける。船場のクリエイティブ職は、理想と現実の両方を自分の中で行き来しながら、最善の着地点を見出していきます。
ストーリーと執念が、空間
を
強くする
空間づくりは、時間のかかる仕事です。長期のプロジェクトとなると設計だけで半年から一年ほどかかることもありますし、施工まで含めるとさらに長くなります。完成形が遠く感じて、不安になることもあります。だから私は、ゴールだけを見るのではなく、次の工程、次の判断に集中するようにしています。目の前の一手を丁寧に積み上げていく。その繰り返しの先で、空間が少しずつ立ち上がっていく感覚があります。
経験を積むにつれ、意匠性の高い案件にも携わるようになりました。社外のデザインアワードにも積極的に応募し、賞をいただけることも増えてきました。お客様の反応はもちろんのこと、外部の視点でも高い評価をいただけることはうれしい限りです。アワードでは特にビジュアルの強さや話題性は重要です。ただ最近は、それだけでは評価されにくくなってきていると感じています。なぜこのデザインなのか、どんな背景や考え方があるのか。最初から最後まで一貫したストーリーとして語れるかどうかが、重要視される時代になっています。ただし、すべての案件で同じ価値観が正解になるわけではありません。オフィスではストーリーや思想への共感が重視される一方で、物販では陳列量や回遊性、飲食では空間の居心地や非日常的なラグジュアリーな体験を求められることもあります。その違いを理解し、案件ごとに何が必要なのかを見極めることも、設計者の大切な役割です。
最初から理想の仕事ができるとは限りませんが、やってみたい、この案件に関わりたいと発信し続けることで、少しずつ任される仕事は変わっていきます。船場の良さは、主体的に動く人にチャンスが巡ってくる風土があることだと思います。目標に向かって努力を続ける姿を見てくれる人がいる会社です。ビジュアルだけで終わらせず、ストーリーと執念で空間を成立させる。簡単な仕事ではありませんが、その分、完成したときの手応えは大きいです。体験を通して、人の記憶に残る空間を生み出す。それが、私の仕事のやりがいです。
関口裕太さんの
とある一日
クライアント先で定例会議
対面による週一回の打ち合わせ
オープンに向けてクライアントと
密な打ち合わせを繰り返す
帰社〜昼食
定例参加メンバーと、
近くの飲食店にランチへ
社内ミーティング
定例内容を振り返り、
各メンバーとタスクの整理
作業
他プロジェクトの設計作業。
デザイン提案から作図業務、
コスト調整まで様々。
退勤
タスクを整理して、翌日の仕事に備える