用語集
テナントリーシング
空区画や新規区画に入居するテナントを誘致し、賃貸借契約の締結までを支援・推進する業務です。店舗・商業施設においては、企画開発・運営などを熟知・吟味したうえで、マーケティング・経営・財務などの総合的な判断に基づいて出店するテナントを選定・誘致し、施設全体の魅力や収益性を高める役割を担います。
ゾーニング
店舗・商業施設・オフィス・病院などその他の建物の平面計画において、目的や機能に応じてレイアウトを設定することです。動線や滞在体験、業務効率を考慮し、売場・バックヤード・共用スペースなどを最適に配置することで、空間の使いやすさや収益性の向上を図ります。
当社が内装デザイン・設計、制作・施工を手掛けた「ウルフギャング・ステーキハウス 高輪店」では、バーエリアと客席の間仕切りに間接照明を組み込んだガラスを採用し、夜になると柔らかな光でゾーニングされる演出をしました。
MD計画(MD)
個店の場合では、常に市場の変化や需要に最適に対応するため、商品を仕入れ、品揃えし、販売後の在庫管理までの調整を適切に行うことを指します。商業施設においては、デベロッパーによるテナント編成の体系化と、販売動向に基づくテナント編成の最適化を指します。商品カテゴリーや価格帯、ブランド配置などを戦略的に組み合わせ、その商業施設の方向性などを決めていく重要な役割です。
デジタルサイネージ
ディスプレイやLEDスクリーン等を活用し、映像や情報を発信する広告・情報媒体を指します。リアルタイム更新や演出性の高さが特徴で、空間体験の向上や販促、ブランド訴求に活用され、商業施設や駅・空港などの公共施設に導入される事例が増えています。
内装監理(内監)
大型商業施設やオフィスビルなどにおいて、各テナントの設計に対し、全体計画に基づく統制が必要な事項についての内部統制を定め、設計・施工レベルの統一を図る業務です。品質や安全性、統一感を保つため、施設全体の基準や設計意図に適合しているかを確認・調整し、協議を実施しながら全体の工程管理を行います。
世界三大デザイン賞のひとつに数えられる「iF Design Award 2026」を受賞した「福岡空港国際線ターミナル」では、共通環境および免税各店売場デザイン・設計、内装監理、制作・施工を担当し、空間のトータルプロデュースを行いました。
PM(プロジェクトマネジメント)
企画から竣工までのプロジェクト全体を統括し、プロジェクトにおける構想・企画、計画、設計、工事発注、施工、引き渡しの各段階で「コスト」「スケジュール」「品質」「情報」を管理する業務です。関係者間の調整や意思決定を行い、計画通りの成果達成を目指す中核的役割を担います。
当社は「日本空間デザイン賞2025」 金賞を受賞した「YAMAHA MOTOR Regenerative Lab」において、PM(プロジェクトマネジメント)を担当し、ヤマハ発動機由来の廃棄物をアップサイクルすることでリジェネラティブを考える共創スペースを創造しました。
共通環境設計
主に商業施設やホテル、オフィスビル等の大規模施設において、モール・通路、広場、トイレ、エレベーターなど、全テナントが共有する空間を設計することです。各テナントや区画ごとの個性を活かしつつ、照明や床、壁、天井等を一貫したルールでデザインすることで、施設全体としての世界観や個性、空間の居心地の良さ等を創出し、施設のブランド価値を高めます。
A工事 / B工事 / C工事
オフィスや店舗などの内装工事を計画する際の重要な工事区分。工事の責任範囲と費用負担を明確に定義しています。
A工事:建物のオーナーが業者の選定・発注・費用負担を担当する工事のことです。建物本体、基幹設備工事を指し、建物の維持・管理への影響が大きい部分であるため、オーナーが権限を持ちます。
B工事:建物のオーナーが業者の選定をし、賃借しているテナントが業者への発注、費用負担を担う工事のことです。テナントの共通部分及びA工事の追加変更などを指します。
C工事:建物のオーナーの承認を得て、業者の選定・発注・費用負担をすべてテナントが担当する工事のことです。店舗区画内の内装・設備工事などを指します。
原状回復
賃貸借契約終了時に、入居前の状態へ戻す工事を指します。設備撤去や内装解体などを行い、次のテナントが入居可能な状態に整備します。
居抜き
前テナントの内装や設備を残したまま次のテナントが入居する物件の形態で、初期投資や工期を抑えることが可能です。当社では、サステナブルな取り組みの一つとして、居抜き物件への移転など環境負荷の低減につながるオフィスづくりを実施しています。
什器(じゅうき)
店舗や商業施設、オフィスなどで使用される陳列棚、展示台、カウンター、ショーケース、造作家具などの総称です。商品展示や接客、収納などの機能を担うとともに、空間デザインやブランド価値の形成に重要な役割を果たします。機能性とデザイン性を両立させることで、魅力的な売場づくりやブランド表現に大きく寄与します。
船場とヤマハ発動機株式会社は「YAMAHA MOTOR Regenerative Lab」において、ヤマハ発動機の製品の製造・輸送過程で発生した廃棄物・廃材をアップサイクルし、什器や家具を共創しました。「日本空間デザイン賞2025」において、船場初の金賞を受賞しました。
納まり(おさまり)
複数の部材・仕上げ・設備などが接する部分における取付け具合のことです。適切な納まりが取られていない場合、施工不良、仕上がり不良、メンテナンス性の低下など、問題が発生するため、設計・施工の双方において施工品質を左右する重要な要素です。
引渡
工事完了後、発注者へ施設や内装を正式に引き渡す工程です。検査や是正対応を経て、契約内容を満たした状態で引き渡しが行われる施工プロジェクトの最終工程です。
造作
空間に合わせて建築物の仕上げや納まりのため又は装飾的に取り付けられる仕上げ材・取付物などを指し、例えば天井や床、戸棚、階段などを指します。既製品では対応できないデザインやサイズを実現し、空間の個性や完成度を高めます。
「福岡空港国際線 到着ロビー・アクセスホール」では、地元木材を用いた印象的な天井造作を制作し、地域材の魅力発信と空間誘導を同時に成立させる高度な手法であることが評価され「ウッドデザイン賞2025」を受賞しました。
FF&E(Furniture, Fixtures & Equipment)
家具・什器・備品を総称する用語です。内装空間の機能性や快適性を高めるだけでなく、ブランドイメージを表現する重要な構成要素です。
サーキュラーエコノミー
サーキュラーエコノミー(循環経済)とは、大量生産・大量消費・大量廃棄が一方向に進むリニアエコノミー(線形経済)に代わって、近年ヨーロッパを中心に提唱されている新しい経済のしくみで、あらゆる段階で資源の効率的・循環的な利用を図りつつ、付加価値を最大化することを目指す社会経済システムのことです。
当社では、この考え方に基づきサプライチェーン全体でサーキュラーエコノミーをリーディングするべく年に1回の「ETHICAL DESIGN WEEK」の開催や、石膏ボードメーカーのチヨダウーテ株式会社と業務提携を行い、廃石膏ボードを回収・再資源化・再利用する、水平リサイクルの取り組みを通して環境負荷低減を推進しています。
サプライチェーン
原材料の調達から部品や完成品の製造、配送・販売に至るまで、商品やサービスを顧客に届けるまでの一連の流れを指します。当社では、サプライチェーン内にリサイクルやリユース・アップサイクルなどの循環の流れを加えることで、循環型空間づくりの仕組み構築に取り組んでいます。
基本設計・実施設計
基本設計とは施主の要望や予算などの条件を整理・検討し、それらの要求を満たす建築物を設計する業務です。実施設計とは基本設計で決まったコンセプトやレイアウトをもとに、請負契約や工事実施のための設計図書を作成する業務です。
ABW(Activity Based Working)
作業内容に合わせて社員がその都度働く場所を選べる仕組み・働き方を指します。一人で集中したい時には小さな個室や背の高い仕切りで囲われた席を選択できるなど、用途に応じた多様なスペースをオフィス内に設置することで、社員の働きやすさを高めることができます。
船場会(協力会社)
施工や制作を支える協力会社ネットワーク(約2,000社)のうち、特に強固なパートナーシップを築く協力会社で構成される組織を指し、船場会には現在150社超が所属しています。全国各地で安定した品質と安全性を確保するとともに、多様なプロジェクトへの対応力を支える重要なネットワークとなっています。
マスタープラン
施設全体の開発における構想やその施設の特徴を決定づける核店舗や主要店舗などの配置なども盛り込んだ商業施設の基本的なあり方を示すものです。長期的な視点で開発方針を示し、その後の設計やリーシングの基盤となります。
受注高・受注残高
受注高は一定期間に新たに獲得した案件の契約金額の総額、受注残高は顧客へまだ納品・引渡しが完了していない今後売上計上予定の残存契約額の総額です。受注残高は事業の安定性や将来見通しを示す指標ですが、内装工事業界は期中受注・期中納品も多く、受注残高がそのまま売上高に直結するわけではないことには留意が必要です。
進行基準・完成基準
売上計上の会計処理方法。進行基準は長期間にわたる業務の進捗状況を見積もり、進捗度に応じて各決算日に収益や経費を計上する会計基準です。完成基準は業務が完成し目的物の引渡しが完了した時点で、収益と原価を一括で認識する会計基準です。近年は案件の大型化の影響で進行基準案件の割合が増えています。
CDE(Common Data Environment)
「共通データ環境」を意味し、BIMモデルや仕様書・工程表などの文書を一つの場所に集め、関係者全員で共有・管理する仕組みです。これにより常に最新情報を基に作業でき、ミスや手戻りを減らし、プロジェクト全体の効率と品質を高めます。当社は、BIM分野におけるグローバルリーダーである米Autodesk社と戦略的提携に関する覚書(MOU)を締結し、当社のCDEの構築・活用を推進しております。
人的資本経営
従業員を資本と捉え、その価値を最大化する経営手法のことで、人材育成やエンゲージメント向上を通じて持続的な企業成長を実現する考え方です。当社は、採用力や社員のエンゲージメントを高め、ESGや人的資本経営にも対応し、企業価値を最大化するワークプレイスをデザインしています。
バリューアップ
大規模改修や用途転換により、不動産の価値を高めることです。改修やデザイン刷新、機能追加などにより、収益性や集客力、ブランド価値の向上を図ります。