船場東京オフィス、空間創造を五感とエシカルで体験できるショールームへ刷新
船場(SEMBA)は、これまで培ってきた空間創造の知見やソリューションを体験できるショールームとして、東京オフィスを2026年8月に刷新しました。設計・施工の領域にとどまらず、香りや音などの五感に働きかけるサービスや、エシカルコンテンツを導入し、空間がもたらす体験価値をより立体的に感じられるオフィスラウンジ空間として設計しています。

既成概念に捉われない空間創造のあり方
SEMBAではクリエイティブテーマとして「空間の解放」を掲げています。既成概念や既存の枠組みにとらわれることなく、空間自体の価値や本質を問い直し、人と社会に新たな可能性を拓いていくこと。それがSEMBAの考える、これからの空間創造のあり方です。このテーマに基づいて設定した東京オフィスの改装コンセプトは、”Paint it Black”。新しい価値創造を語る時、ゼロベースの発想を想起させる白キャンバスを用いる事例が多いなか、SEMBAはあえて黒を選択。「何もないところに描く」のではなく、「当たり前だと思われている価値を問い直し、新たな発想で価値を生み出して更新していく」ことに挑戦する企業の姿勢を込めています。
内装は全体をブラックトーンで落ち着かせ、眺望を借景として取り込むことで開放感を演出しました。ラウンジ中央には、伝統工芸である組子とエシカルマテリアルを組み合わせたカウンターを配置しました。空間の象徴となるアイコニックな存在として高い視認性を備えるとともに、人々が自然に集い、対話や交流が生まれるコミュニケーションの起点として機能します。
SEMBAは、商業施設やオフィス、ホテル、ラグジュアリー空間など、多様な空間特性やブランドコンセプトに応じて展開可能なソリューションを提案しています。新たな空間価値を体験し、共創を生み出す拠点とて本ラウンジを活用します。
伝統工芸×エシカルマテリアルを活用したギャザリングカウンター燐光(RINKOU)


海洋プラスチックを美しく再生した全長9メートルのアップサイクル素材「REMARE(リマーレ)」の青い天板と、伝統技術の革新に取り組む「前田建具製作所」が手掛ける、同社オリジナルの「立体組子」 をダイナミックに融合させたビッグテーブル『燐光(RINKOU)』。台輪のなかに仕込まれた行灯照明の光が、精緻な組子の格子を透過し、まるで深海から湧き上がる燐光のように空間を静かに照らし出します。地球規模の課題に挑む先進的なマテリアルと、人間の手仕事が育んできた伝統美。異なるタイムラインを持つ2つの価値をSEMBAが結びつけた、人々の感性を揺さぶるラジカルなプラットフォームです。
■空間の解放を表現する8つの要素

今回の改装に合わせて、空間の解放を実現する8つの要素として、五感にまつわる「音・香・美・水」と、エシカルソリューションにまつわる「共・再・技・還」を設定しました。
【五感】
・音_音と人が響きあい、空間のふるまいを誘発する音景
人と社会のコミュニケーションにココロ通わす体験をつくる博展との共創により、人と空間の心地よい相互作用をデザインしたSEMBAオリジナルの環境音です。SEMBAで生まれるマテリアルの音や現場音をミキシングし、人の動きや気配に反応して有機的に音が変化。その音が人々の新たな行動や会話のきっかけを誘発します。さらに朝の集中を促す響きから昼の活気、夕方のリラックスへと時間帯や空気感に寄り添って表情を変化させます。空間に美しい余白をもたらしながら五感を刺激して感性や共創の質を高め、目に見えない「音」の力による新しい体験とコミュニケーションをお楽しみ頂けます。
・香_空間コンセプトに寄り添うオリジナルの香り
アロマ調香デザイナー齋藤智子が主宰するTOMOKO SAITO AROMAITIQUE STUDIOとSEMBAによる共同制作の香りが体験できます。「香りは心身の状態にそっと寄り添う見えない環境デザイン」という思想のもと制作したSEMBAオリジナルの香り「TWILIGHT」。都市の黄昏から夜へと移ろう静かな時間をイメージし、柚子やベルガモットのやわらかな光から、黒文字、檜、椴松(トドマツ)の凛とした木々、ベチバーやシダーウッドの深い余韻へと変化します。伝統の上に新しい価値を築く、SEMBAの知性と情熱を映した香りです。
・美_空間デザインとアートが共鳴する場所づくり
多様なアートのコーディネートを手掛ける「The Chain Museum」とのパートナーシップによるアートコンテンツ。SEMBAが培ってきた「空間デザイン力」と、The Chain Museumが持つ「柔軟なアートキュレーション」を掛け合わせることで、オフィスや商業施設のコンセプトに深く寄り添う、その場所のためだけに選び抜かれたアート環境を創出します。単なる装飾にとどまらず、働く人や訪れる人の感性を刺激し、企業の成長や時代の変化に合わせて更新され続ける、先進的でクリエイティブな空間体験を実現します。
・水_言葉より先に触れる水のメッセージ
オフィスで提供する水をコミュニケーションツールとして刷新。現在の常識を塗り替える発想で、空間の可能性を切り拓いていくSEMBAの企業姿勢を表現しました。企業やブランドの世界観を発信するとともに、お客様との対話のきっかけを自然に創出します。
■エシカル
・共_周囲の景色を映し込み、空間に溶け込む「光学迷彩」


SEMBAがJT、大阪大学大学院 松村真宏教授、we+と共に次世代の喫煙所を模索した「光学迷彩型喫煙所」プロジェクトで開発したステンレスミラーの柱を仕切りとして設置。周囲の景色や光を表面に映し込むことで、まるで自らの存在を空間に溶け込ませる「光学迷彩(Optical Camouflage)」のような仕掛けを持っています。見る角度や光の当たり方、歩く人々の動きによって、映し出される景色は常に変化し続け、空間の境界線を曖昧にしながら広がりと奥行きを生み出します。単なるパーティションとしての機能を超え、視覚的な錯覚(トリック)を楽しむことのできるアートピースです。
・再_廃棄建材から再生された表情豊かな塗料


内装デザインパネルの製造、販売をおこなうElegantWoodとの共同開発塗料。同社のパネル製造時にどうしても出てしまうケイ酸カルシウムの廃棄物を再利用すべく、リサーチを進める中で偶然生まれたマテリアルです。素材特性上、どうしても避けられない乾燥時のひび割れを、あえて『唯一の表情』と捉え直し、実験的に導入しています。独特のテクスチャーを施した壁面は、素材が持つストーリーと豊かな表情を持ちながらも主張しすぎることなく、深みのある質感を創出しています。
・技_デジタルが刻む多面体 ソリッドな陰影が魅せる「彫刻」ベンチ

『SCULVISION(スカルビジョン)』は、シャープな多面体(ポリゴン)の美しさと、緑の癒やしが一つに溶け込んだ、アートのように空間を彩る待合ベンチです。VUILDと協働でコンピューター上の3Dデータを高度なデジタルファブリケーション技術に直接落とし込み、精緻にコントロールされた機械の動きで複雑な幾何学立体を生み出しました。エッジの効いた多面体の陰影が美しく同居するその造形は、デジタルテクノロジーが切り拓いた現代の「彫刻(Sculpture)」。ソリッドで静謐な存在感を放ちながら、オフィスの景観(Vision)と企業の思い(Vision)を造形してくれるプロダクトです。
・環_エシカルギャラリー

エシカルギャラリーは、エシカルを起点とした新たな空間価値の創造と共創の可能性を発信する展示スペースです。単なる素材や製品の展示ではなく、SEMBAが多様なパートナー企業やクリエイターと協働し、素材や技術に宿る価値をプロダクトデザインや空間コーディネートを通じて空間体験へと昇華する取り組みを紹介します。第一弾展示「Timeless Luxury-時を重ねることで価値が増す素材と技術-」では、石の端材や古木などの未利用資源の活用事例や、檜皮葺・鉄加工といった伝統技術に着目。それぞれが持つ背景や物語を現代の空間へ再編集し、長く使い続けることで価値を深める新たなラグジュアリーのあり方を提案します。今後も展示内容を更新しながら、空間づくりを通じた持続可能な価値創造の実践事例を発信していきます。
今回の東京オフィスの改装は完成形ではありません。デザインに込めたのは、常に新しい可能性を描き続けるという意思です。ラウンジは今後も発信拠点として進化を続け、多様な領域との掛け合わせを通じて、新たな空間価値を提案していきます。
株式会社船場 東京オフィス住所:
〒105-0023 東京都港区芝浦1-2-3 シーバンスS館 9F