社会関係資本のデザインで社会課題解決のデザインを行う「Social Design Port」を新設しました
当社は「Good Ethical Company 気のあうエシカルな仲間たち」をビジョンに、当社の活動に共感する仲間を増やし、「未来にやさしい空間づくり」を行ってきました。本年1月、そうした共創パートナーとの取り組みをさらに広げ、空間づくりを通した社会課題の解決を加速させるため「Social Design Port」を設立しました。
1.設立の背景
多様化・複雑化が進む社会課題は、一企業の力だけでは解決が難しく、多種多様な関係者との連携、すなわち社会関係資本*の力が必須となってきています。「未来にやさしい空間づくり」という課題を一人で掘り続けるのではなく、社会関係資本を再構築する(社内ナレッジ、社外パートナー、事業者をつなぐ)ことで「社会課題の解決策」という水脈へ到達しやすくしたいという想いから「Social Design Port」を設立しました。
「Social Design Port」では、当社の空間づくりにおける事業領域や、デザイン手法(デジタルデザイン・プロダクトデザイン・コミュニケーションデザインなど)、課題解決の視点(地球環境・伝統文化・地域コミュニティ、ウェルネスなど)において、社会関係資本を広く繋げる活動行います。当社社員を巻き込みながら活動を先導し、社内のクリエイティビティ、発想力、企画力の向上に繋げることにも重点を置きます。
*社会関係資本:社会や地域における、人々の信頼関係・結びつきのこと。人々の協調行動を活発にすることによって、社会の効率性を高めることのできる、「信頼」「規範」「ネットワーク」といった社会組織の特徴を指す。
2.活動内容
「Social Design Port」では、社会関係資本を強化しながら、以下の6つの軸で活動を展開します。
①R&D
社外パートナーと共同で行うリサーチプロジェクトや研究開発。社会の変化に合わせた空間づくりのあり方などを模索します。
②プロジェクトディレクション
社会課題の解決に注力する空間づくりプロジェクトへの参画。自社だけでは実現が難しく、社会関係資本の力が必要となるプロジェクトのディレクションを行います。
③新規事業立ち上げ
様々なパートナーと領域を超えて連携し、新たな事業やプロジェクトを創出します。
④SDPツアー・ウォーク
当社社員と社外パートナーと共に、実際に現地に足を運び、物事の本質や、地域の課題を学ぶツアーの実施。単なる情報収集で終わらせず、自分たちが提供できる価値・解決方法を議論し、実装につなげることを目的としています。
⑤SDPセッション
社員のクリエイティビティを強化するための社内向け情報発信。社外の方をお招きしながら、様々なテーマでトークセッションを行い、社員に新しい気づきを届けます。
⑥カンファレンス
イベントへの出展・登壇や、大学講演。「Social Design Port」の活動を広く社外に発信する機会を持ち、領域にとらわれず社会関係資本を強化します。
3.SDPツアーについて
「Social Design Port」が部署として設立する前の2023年7月に、日本有数の家具産地として知られる福岡県大川市で、「木工産地大川の課題を一緒に考えるツアー」を実施しました。
家具、建具、組子、木材、加工、運輸など、多種多様なスモールファクトリーが集積する大川。木工製材所や家具製作所などの7つの企業を訪れ、それぞれの強みや専門性、抱える課題についてお話をいただき、ディスカッションを行いました。木から生み出される、汎用性に富みシンプルで美しい素材に様々な可能性を見出すとともに、大川の現場の抱える課題、高いクオリティを追い続けることの厳しさも実感するツアーとなりました。
ツアーで連携を深めた前田建具製作所や井上企画製作には、昨年12月に実施した当社九州オフィスリニューアルでもご協力をいただきました。立体組子の什器や、木くず3Dプリンティングチェアをオフィスに導入しています。
>九州オフィスリニューアルについての詳細はこちら
3月末には、SDPツアー vol.2「東海のモノコトづくりからSocial Designを一緒に考えるツアー」を実施します。2日間に渡り、東海エリアの家具工場や木工所、建材メーカーなどを、社外パートナーと有志の当社社員と共にめぐり、視察と交流、ディスカッションを行う予定です。実施後に、開催レポートを発信しますのでぜひご覧ください。
「Social Design Port」では、より高い価値の提供、社会課題の解決策の深度化を目指し、様々な活動を行っていきます。新規プロジェクト共創や、ツアー開催などにご興味がある方は、ぜひお気軽に下記お問い合わせフォームよりご連絡ください。