Press Release

株式会社船場 PR部

船場、ウイスキーづくりの歴史・想いを未来につなぐ「サントリー山崎蒸溜所」リニューアルに貢献

100周年の節目に全国屈指の老舗バー「バー露口」を移設

株式会社船場(本社:東京都港区、代表取締役社長:八嶋大輔、以下、船場)は、サントリー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:鳥井信宏、以下、サントリー)が、サントリーウイスキー100周年を記念して行った「サントリー山崎蒸溜所」(大阪府三島郡)のリニューアルにて、新ゲストルームの設計・施工、使い終えた蒸溜釜の銅素材を用いたゲート制作、ハイボールの聖地「バー露口」の愛媛県からの移設などを手掛けました。100年という長い年月を経て、人と人をつなぐ文化へと発展したウイスキーの歴史や、ものづくりに懸ける想いをつなぐ場として、ジャパニーズウイスキーの魅力をより体感できる場へと生まれ変わりました。

1. 新ゲストルーム”The YAMAZAKI”

一部ツアーで使用する新ゲストルーム“The YAMAZAKI”の設計、施工を担当。“The YAMAZAKI”は、外に広がる山崎の竹林を眺めながら、テイスティングができる空間です。そこに、ウイスキー樽の再利用材(オーク材)と、役目を終えたウイスキーの蒸溜釜の銅素材でカウンターを制作し設置しました。原酒が染み出したことによる、樽材の色の変化を楽しむことができます。また、引き戸にも樽材を再活用しました。

“The YAMAZAKI”
樽材と蒸溜釜を用いて制作したカウンター

2. 蒸溜釜のアップサイクル

山崎蒸溜所の蒸溜釜

銅製のウイスキーの蒸溜釜(ポットスチル)は、定期的な交換が必要であり、サントリーは、役目を終えた釜を単に銅としてリサイクルに回すだけではなく、先人の想いや歴史を伝える形で再利用したいという想いを持っていました。そこで、100周年を迎える新たな山崎蒸溜所の装いとして、施設の玄関口に蒸溜釜の銅素材を再利用した山崎の“門”を制作。今までの歴史を形にしてお客様をお出迎えするゲートを創り上げました。

エントランスに設置した蒸溜釜で制作した山崎の”門”
蒸溜釜で制作したネームプレート

また、ウイスキー館内で展示する歴代のマスターブレンダーのネームプレートも蒸溜釜を圧延加工して制作したほか、新ゲストルームのカウンターにも活用しました。

ものづくりへの情熱を施設内で感じられるよう、サントリーがこだわり抜いてきた蒸溜釜を至る所で再活用しています。

3.「バー露口」カウンター等移設工事

1958年に愛媛県松山市で開業した「バー露口」は、店主露口さんのつくるハイボールと、露口夫妻のおもてなしが多くの人を魅了し、「ハイボールの聖地」として親しまれてきました。昨年9月、64年の歴史に幕を下ろし、全国のファンに惜しまれながら閉店。多くの人に愛され、日本での洋酒文化醸成に大きく貢献した「バー露口」を後世に残したいという想いから、この度、日本初のモルトウイスキー蒸溜所である「サントリー山崎蒸溜所」にバーを移設し、再現することとなりました。

長年のカクテルづくりで凹みができているカウンター

船場は、グループ会社である株式会社装備と共に「バー露口」の移設を実施しました。経年により取り扱いに高度な技術が必要であったため、高い木工加工のノウハウを持つ装備が、復元を前提に丁寧に解体・修繕を行い、移設が実現。バーの象徴的な存在であった、全長6メートルのラワン材一枚板のカウンターや、椅子、ペンダントライトなどの小物の数々も運び込み、当時の雰囲気まで忠実に再現した場を創り上げました。

「バー露口」は、山崎蒸溜所内のセミナールームに設置され、洋酒文化のレガシーを伝える場として活用される予定です。(一般公開は検討中)

●サントリー山崎蒸溜所について
1923年に着工し日本初の本格的なモルトウイスキー蒸溜所として誕生した山崎蒸溜所。さまざまな発酵槽・蒸溜釜・熟成樽を使い分けながら、日本のウイスキーならではの多彩な原酒を生み出し続けています。

・所在地:大阪府三島郡島本町山崎5-2-1
・営業時間:10:00~16:45(最終入場 16:30)
・公式HP:https://www.suntory.co.jp/factory/yamazaki

本プロジェクトでは、人・地域社会・自然環境に思いやりの視点を持つ、船場のエシカルデザインに共鳴いただき、空間づくりに携わる運びとなりました。バーの移転、使い終えた蒸溜釜や樽の再活用などを実施し、ウイスキーづくりの歩みを感じられる空間を創り上げることができました。船場は今後も、より良い社会をクライアント・パートナーと共に創り上げることを目指し、未来にやさしい空間づくりを提案します。

撮影:佐藤振一

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